今年度の開講科目

本研究室で開講している大学院の授業科目をご紹介します。

2021年度授業科目

過年度の開講科目はこちらをご覧ください。

授業概要(シラバス)

生涯学習論基本研究Ⅰ(Theory of Lifelong Learning Ⅰ)

担当教員:牧野 篤

授業の目標・概要:
社会教育学・生涯学習論を学び、研究するための、院生各自の基本的な視点・研究の枠組み・方法論を形成するための基礎的な訓練とその発展を、文献の講読と検討およびフィールド調査によって、集団的に進める。ただし、コロナ禍の影響もあり、フィールド調査ができない可能性も高いため、基本的には文献講読とする。今年度は「社会基盤としての社会教育再考」を大きなテーマにとりあげる。
文献研究の中心的なテーマは「社会教育のとらえ返し」とし、戦後に構想され、急速に社会に普及した社会教育・生涯学習の理念や機能に対して、どのような議論がなされ、それがどのような社会的な要請を背景にしていたのか、その結果、社会教育や生涯学習の概念はどのように変容したのか、そしてそれはどう実践されてきていて、それを今度どう実践していくべきなのかをとらえ、社会教育・生涯学習の実践のあり方への理解を通して、教育・学習という営みと社会とのかかわりを理解する。
臨時教育審議会の資料なども活用する。

授業の計画:
社会教育学・生涯学習論を学び、研究するための基本的な「構え」の形成とその展開を促すために、社会教育学・生涯学習論とくに公民館に関する古典的な文献とともに、最新の研究成果をレビューする。さらに、フィールド調査を重ねることで、その応用を学ぶとともに、院生各自の基本的な研究の視点と枠組みを発展させることを支援する。調査報告書を作成することで、研究論文の書き方などを習得する。
フィールド調査などを行いたいが、コロナ禍の状況下でもあるので、基本的に文献講読を中心に進める。
初回のに対面とし、2回目以降はオンラインでの開講とする。リンクは、UTASおよびITC-LMS上に記載する。
なお、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が増えているので、初回もオンライン開講を併用する。無理して大学に出てくることのないようにして欲しい。

教科書:テーマにより、適宜紹介する。

生涯学習論特殊研究Ⅰ(Seminar in Lifelong Learning Ⅰ)

担当教員:李 正連

授業の目標・概要:社会教育学・生涯学習論を学び、研究するための、院生各自の基本的な視点・研究の枠組み・方法論を形成するための基礎的な訓練とその発展を、文献の講読と検討およびフィールド調査によって、集団的に進める。

授業計画: 社会教育学・生涯学習論を学び、研究するための基本的な「構え」の形成とその展開を促すために、社会教育学・生涯学習論に関する古典的な文献とともに、最新の研究成果をレビューする。

教科書:各テーマに応じて指定する。

生涯学習論特殊研究Ⅱ(Seminar in Lifelong Learning Ⅱ)

担当教員:新藤 浩伸

授業の目標・概要:生涯学習・社会教育研究の蓄積について学び、各人の研究の基盤とすることをめざす。

授業計画:文献講読を中心に進める。

教科書:授業開始時に示す。

比較生涯学習論(Comparative Studies in Lifelong Learning)

担当教員:関 直規

授業の目標・概要:今日、グローバル化や格差拡大等を背景に、地域再生に向けた生涯学習への国際的関心が高まっている。本講義では、まず、冨と貧困が隣接する英国の大都市における生涯学習の格差是正と支援方策を検証する。制度化され、世界的に共通理解を得やすい学校教育と比べて、生涯学習は、特定の地域や生活に根ざし、発展形態がより多様である。それゆえ、比較とともに、歴史的把握が求められる。本講義は、学校卒業後の地域の学びの場の成立を中心に、日英比較史的アプローチから、生涯学習の基盤を作り上げた社会の一側面を考察する。特に、英国の成人教育におけるコミュニティ教育と日本の社会教育の共通性や相違点を、両大戦間期の東京とロンドンの具体的活動に即しつつ、探究することにより、社会教育学・生涯学習論の基礎的・理論的研究を行うためのグローバルな視野の獲得と複眼的思考の深まりを目指す。

授業の計画
第1回:ガイダンス
第2回:大都市貧困地域における生涯学習の格差是正と支援方策 ―英国タワー・ハムレッツ区の改革動向の検証―
第3回:日英大都市の社会教育・成人教育分野の開拓 ―組織・制度と担い手の思想―
第4回:東京市の社会教育活動の展開 ―デモクラシーと欧米成人教育の受容―
第5回:ロンドン・カウンティ・カウンシルの成人教育活動の展開 ―イブニング・インスティテュートの専門化と体系化―
第6回:日英大都市の共通性と相違点 ―社会教育・成人教育の構造的変動―
第7回:授業のまとめ

教科書:講義資料を配布する。また、授業で用いる論文等は、適宜指示する。

プログラム評価論(Theory and Methods of Evaluating Programs)

担当教員:安田 節之

授業の目標・概要:
教育機関や企業組織そして地域コミュニティには、対人援助・人材育成・組織開発・地域活性化などを目的とした多種多様な実践活動が存在する。これらの実践・介入活動に対して説明責任や科学的根拠(エビデンス)が求められる時代となっている。本授業では、様々な実践・介入活動をプログラムとして客観的に捉え、その結果や効果を評価し、活動の質向上につなげるための方法論を学ぶ。
プログラムの価値は、経済的指標などで捉えることが困難な個人や集団に対する教育的・心理的効果として現れることが多いため、社会調査・実験心理学・心理測定といった方法論との親和性が高い。この授業では、プログラムを客観化・可視化する手順をまず習得したうえで、具体例を通してプログラムを実証的に評価するための方法を学ぶ。

授業の計画:
1.イントロダクション
2.プログラム評価の目的と評価者・ステークホルダー
3.プログラムニーズの種類とアセスメントの方法
4.ゴールの明確化
5.インパクト理論
6.ロジックモデル
7.個人・グループ発表
8.評価可能性アセスメントと評価クエスチョン
9.アウトカム評価の概要と評価指標の作成
10.実験・準実験デザインによるアウトカム評価
11.プログラムの導入(インプリメンテーション)評価とプロセス評価
12.評価アプローチ①(社会科学・理論主導 他)
13.評価アプローチ②(実用重視・エンパワメント 他)
14.評価報告書・技術報告書(テクニカルレポート)の内容と作成方法
15.総括

教科書:安田節之 『ワードマップ プログラム評価:対人・コミュニティ援助の質を高めるために』新曜社,2011年

生涯学習論論文指導 (Dissertation Research in Lifelong Learning)

担当教員:牧野 篤、李 正連、新藤 浩伸

授業の目標・概要::博士論文・修士論文をはじめとして、社会教育・生涯学習関連の研究論文を作成するための、研究方法論検討及び執筆の指導を行う。 受講者による研究発表と相互の議論を通して、また先行研究の検討を通して、オリジナリティある論文執筆のあり方について考える。 必要に応じて、個人指導・ゲストを囲む合評会などを考えたい。

授業計画: 院生諸君の必要に応じることを基本として、論文作成支援・論文作成指導を行う。個別指導と集団的な検討・討議を通して、各自が研究方法論を鍛えるとともに、論文作成へのモチベーションを高め、維持しつつ、質の高い論文とはどういうものであるのかというイメージを作り上げる支援を行う。とくに社会教育学・生涯学習論は、研究対象が広く、特定の研究方法に依拠して研究を進めることができないため、研究の課題意識や対象によって研究方法をつくり、また組み換える必要がある。特に近年、研究の設計において、起点となるべき「なぜ」が問われず、「何を」から着手する傾向が強くなっているが、研究を深めるためにも「なぜ」という問いを設定することの重要性を認識して欲しい。院生それぞれの研究に即して、検討を進める。

教科書:適宜紹介する。